簡易課税を選択するときには事前に「消費税簡易課税制度選択届出書」を提出する必要があります。
簡易課税制度とは
簡易課税制度は、まさしく、簡易な計算で申告できる制度です。
事業規模が小さい企業からすると、原則の計算における仕入れに係る消費税額控除の計算は事務負担が大きいものになります。
その事務負担に配慮して設けられたのが簡易課税制度です。
課税標準額に対する消費税額に業種ごとに定められている「みなし仕入率」を乗じて計算します。
簡易課税制度の適用の要件
簡易課税制度の適用を受けるためには、次の2つの要件を満たさなければなりません。
(1)*基準期間における課税売上高が5千万円以下であること
(2)「消費税簡易課税制度選択届出書」を、原則として、簡易課税制度を適用しようとする課税期間開始の日の前日までに提出していること
*基準期間:基準期間は、納税義務の判定の基準となる期間を指し、原則として個人事業者であれば前々年、 法人であれば前々事業年度を指します。
提出期限は課税期間開始の日の前日までです(次の図の通りです)
・個人事業者の場合です
×3.1/1から簡易課税制度の適用を受けるためには×2.12/31までに届出の提出が必要です。
・法人(3月末決算)の場合です
×3.4/1から簡易課税制度の適用を受けるためには×3.3/31までに届出の提出が必要です。
簡易課税制度をやめようとする時は
簡易課税制度の適用をやめようとするとき又は事業を廃止したときには、「簡易課税制度選択不適用届出書」を提出しなければなりません。
「簡易課税制度選択不適用届出書」を提出した場合は、提出した日の属する課税期間の末日の翌日(すなわち、翌課税期間以後は、簡易課税制度の選択の届出の効力がなくなります。)
・2年間の継続適用に注意してください。
不適用届出書は、簡易課税の効力が生じた課税期間の初日から2年を経過する日の属する課税期間の初日以後でなければ提出できません。
すなわち、2年間は簡易課税制度を継続適用しなければならないこととなります。
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